警笛が鳴る頃に(第1話「明け暮れた旅人」)
トワ「わぁぁ…綺麗…!!」
こんにちは、私はトワイライトです。
トワ「こんなところに海があるなんて…」
私は現在、人間がいる世界に滞在しています。
人間からは見えますが、どうやらこの世界は、ケモノは無料で乗せてもらう事が出来る…らしいです。
食事代も無料。人間にとっては相当珍しいんでしょうね。
私は電車を降りて外の空気を吸った。
トワ「んん〜…!!」
私は今、兵庫県の南、須磨の海にきています。
前に1度来たことがあるけれど。
トワ「いつ見ても綺麗な海だよね…」
その時、とあるケモノに話しかけられた。
???「おん?こんな所にケモノなんて珍しいね。」
トワ「あっこんにちは…!!そんなに珍しいんですか…?」
???「えぇ、ここら辺じゃああまり見かけない顔だし…どこから来たの?」
トワ「えぇっと…札幌の方からです」
???「…もしかしてトワイライトエクスプレス?」
トワ「なんで分かったんですか…!?」
一発で当てられた。
???「さぁ、何ででしょうw」
トワ「えぇ…w」
???「…貴方は、両親はいる?」
トワ「…?いいえ…」
???「…私もいないの。だからこうして電車で旅をしてるんだけどね」
トワ「へぇ……」
海夜美「…私は海夜美!…あなたは?」
トワ「はっ…私はトワイライトです…!!トワって呼んでください!!」
海夜美「そう、トワね!…あっそうだ!ねぇトワ!」
トワ「…??」
海夜美「私さ、東京まで用事があるんだけどね!あっそんな急いだ用事ではないの!」
トワ「……私は札幌に用事が…」
海夜美「そうなの?札幌に用があるなんて…一体なんの用事?」
トワ「…トワイライトエクスプレスに乗ってみたいんです」
海夜美「トワ急に…??」
トワ「生まれてこの方、私の産みの親の電車に乗ったことがなくて…トワ急に乗れば、なにか変わるのかもしれない…って思ったので」
海夜美「へぇ…そっか!!じゃあさ!私と一緒に全日本を旅しない!?」
トワ「え…??」
正直驚いた。今まで独り身だったのだから。
トワ「…もちろん!一緒に行きましょ!!」
海夜美「ほんとに!?やったぁ!!」
海夜美が私に抱きついてきた。
私は嬉しかった。こんなにも気の合う人は初めてだったのだから。
時は2017年。
ここまで来て違和感を覚えた人は感がいい…かも。